【獣医師執筆】その花、大丈夫?

【獣医師執筆】その花、大丈夫?

『馬酔木(アセビ)』という花、ご存じですか?

執筆者

獣医師 木口 久幸(きぐち ひさゆき)
イース往診どうぶつ診療所 院長
1996年に国立鳥取大学獣医学科を卒業後、三鷹獣医科グループに勤務し、2007年にイースどうぶつ病院を開業、院長(現在は顧問相談役)として長年運営させていただいた間の様々な出会い、様々なお話から、「ご自宅で受けられる動物医療」により、飼主様、動物たちの不安や負担を取り除き、お役に立ちたく"往診専門動物病院"イース往診どうぶつ診療所を開院致しました。
【HP】イース往診どうぶつ診療所

『馬酔木』という花

休み明けのある日、連日明け方3~4時まで働いた疲労の名残を腹にためながら、入院処置室の扉を開けると、点滴されている白猫が嘔吐しているのに出会わしました。それは獣医にとってはよくある場面なのですが、黄色っぽい吐物の中に見覚えのある物があります。

アセビ(馬酔木)の花です。知らない人には花に見えないような花ですが、「馬酔木」の字の通り、馬をも倒すほどの猛毒です。2~4月に白や薄いピンクの花を咲かせ、スズランに似ていて、公園や街路樹として見かけます。

 

身の回りの危険

その猫が吐いたのは花がら1つでしたが、それだけでも1頭の猫を瀕死の状態に追い込むのに充分だったのかもしれません。飼い主様にお聞きしたところ、かわいい鉢植えだからと誕生日に友人から贈られたそうです。幸い、その猫は回復し事なきを得ましたが、もし亡くなっていたら、そのご友人もどうしてよいか分からないぐらい不幸なことになっていたかもしれません。

私は少し歳をとってから大学に入り直し、獣医になりましたが、その前は小さな花屋をやっていました。場所も時代も違いますが、花屋さんで自分の扱っている花が、動物たちにどんな害を与えるか、知識を持っている方は皆無に近いでしょう。

 

その花、大丈夫?

獣医でも動物に毒性を持つ花の全てを知っている人は少ないかもしれません。今はスマホ1つで、大概のことは調べられます。

お散歩道や公園の植物、また、ご自宅に植物を迎える際、一度調べてみて置き場所や対応にお気を付けください。

 

編集部より

MyBESTieeが制作・編集をさせていただいている、往診獣医師協会様の情報誌「Cerca」から木口先生のコラムをご紹介させていただきました。

以前「犬が食べると危険な花などの植物一覧!愛犬の誤食防止の対策も解説」でも触れている「アセビ」
実例をお聞きするとより怖さを感じますね。
アセビの他にも上記ブログでいろいろな植物を紹介しております。
また、拾い食い防止の教え方も掲載しておりますのでご参考になさってください。

Cerca」は3ヶ月ごとに会員獣医師の先生方によるコラムを中心に、飼い主様にとって有益な情報をお届けしております。

Cerca」は先生方による直接配布に加え、宿泊施設やカフェ、トリミングサロン等、順次設置先を拡大しておりますので、お手に取っていただけたらうれしいです。

往診獣医師協会様のホームページでは、往診専門動物病院の検索や、おうち看護の工夫など役立つ情報が掲載されていますので、すぐに往診治療を必要とされていない飼い主様もご参考になさっていただければと思います。

👉往診獣医師協会ホームページ

 

執筆/木口久幸先生(イース往診どうぶつ診療所院長)
編集/MyBESTiee編集部

 

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