犬と暮らす時の室温、適温は何度?夏も冬も愛犬が快適な室温を保つコツ

【獣医師監修】犬と暮らす時の室温、適温は何度?夏も冬も愛犬が快適な室温を保つコツ

愛犬と暮らしている皆さん、お部屋の温度はどのように管理していますか?

この記事では犬が快適に暮らせる室内温度、温度管理のポイントと注意点について解説します。

さらに、暑さ・寒さに弱い犬種や、犬が暑い時と寒い時に出すサインまでご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

監修者

獣医師 丸田香緒里(まるた かおり)
日本大学獣医学科卒。動物病院勤務後、飼い主様にもっと近い存在の獣医師になりたいと思い「人も動物も幸せな生活が送れるためのサポート」をモットーに、アニマルライフパートナー設立。
獣医中医師、ペット栄養管理士などの資格を生かし、シニアケアや飼い主の心のケアにより力を入れた往診診療(神奈川県藤沢市及び近郊)のほか、企業顧問、製品開発など活動は多岐にわたる。往診獣医師協会代表理事、女性獣医師ネットワーク理事を務める。著書に『犬のいる暮らし一生パートナーでいるために知っておきたいこと』(池田書店)。
【HP】Animal Life Partner|動物たちと飼い主さんの笑顔を作る企業

 

 

犬と暮らすときの室温は何度?

犬は人よりも温度変化への対応が苦手で、室温が高すぎると熱中症にかかりやすくなってしまいます。

また、室温が低すぎるのもよくありません。犬は比較的寒さに強い動物と言われていますが、子犬や老犬、毛が短い短毛種など、寒さに弱い子もいます。

飼い主が適切な温度管理をしてあげないと犬は快適な室温の中で暮らすことができません。

愛犬の身体に負担がかからないように、こまめに温度管理をして、室温は常に21~25度の適温を保つようにしましょう。

 

夏は要注意!暑さに弱い犬

犬は基本的に暑さに弱い動物なのですが、中でも特に暑さが苦手なタイプの犬がいます。

以下の条件にあてはまる犬を飼っている方は特に気を付けてあげてください。

 

鼻が短い短頭種

鼻が短い短頭種
犬は舌を出して呼吸することで、舌の水分を蒸発させる気化熱で体温調節をしています。

ところが、ブルドッグ、シーズー、パグ、ボストン・テリアなどの短頭種は呼吸がしにくいため、高体温になると「パンディング」と呼ばれる激しい呼吸がうまくできなくなったり、呼吸困難を起こしたりします。

熱中症にかかるリスクが高いため、しっかりと熱中症対策をしてあげてください。

 

原産国が寒冷地域の犬

原産国が寒冷地域の犬
原産国がロシアのシベリアンハスキー、フランスのピレネー山脈原産のグレート・ピレニーズ、イギリス原産のシェットランド・シープドッグなどの寒冷地域原産の犬は日本の暑さへの適応が難しいと言われています。

冷房などを適切に使用して体調を整えてあげましょう。

厚い被毛に覆われている長毛種の犬

厚い被毛に覆われている長毛種の犬
チャウ・チャウなどの長毛種は毛皮をまとっているような状態なので、体温調節が苦手です。

 

子犬や老犬、肥満気味の犬

体温調節がうまくできない子犬や体温を調節する能力が衰えてくる老犬も特に気を付けて様子を見てあげる必要があります。

また、肥満気味の犬も脂肪によって体温を下げることが難しくなるため要注意です。

 

冬も油断禁物!寒さに弱い犬もいる

全身を毛で覆われている犬は寒さに強いと思われがちですが、寒さが苦手な犬もいます。

以下の条件にあてはまる犬を飼っている方は特に気を付けて防寒対策をしてください。

 

シングルコートの犬種

シングルコートの犬種
トイ・プードル、マルチーズ、ヨークシャー・テリア、ミニチュア・ピンシャーなどの犬は防寒の役割を果たすアンダーコート(下毛)を持たないため、寒さに弱い傾向があります。

 

子犬や老犬

体温の調節機能が十分に発達していない子犬と、体温調節機能や筋力が衰えている老犬は、暑いのも寒いのも苦手です。

 

犬からのSOS!暑い時や寒い時に出すサインをチェック

愛犬からのSOS!暑い時や寒い時に出すサインをチェック
犬は暑い時や寒い時にはサインを出します。

愛犬に以下のようなしぐさや変化が見られたら、すぐに温度調整をしてあげてください。

暑い時のサイン

・舌を出してハァハァと呼吸している
・よだれを「だらだら」出している
・体を触ると熱い
・水を異常にたくさん飲む


    寒い時のサイン

    ・体を小さく丸めて動こうとしない
    ・体を小刻みに震わせる
    ・人間に身をよせてくる
    ・耳の先や手足の先が冷えている

       

      犬にとって快適な夏の室温は何度?温度管理のポイントは?

      犬にとって快適な夏の室温は24~26度。温度管理のポイントは?
      犬にとって適切な夏の室温の目安は24~26度です。

      特に暑さに弱い短頭種を飼っている場合は、他の犬種よりも低めの温度(20~24度程度)にエアコンを設定してください。

      熱中症予防のため、夏は夜間や留守番時もエアコンをつけておきましょう。

      動くものに反応するエアコンの省エネセンサーは便利ですが、小型犬には反応せず、留守番中の犬が熱中症になってしまうケースも。使う時は注意が必要です。

       

      直射日光にも気を付けて!

      直射日光にも気を付けて!
      部屋に太陽の光が入ってくる場合、犬の身体に直射日光が当たらないようにすることも大切です。サークルを設置する時は直射日光が当たらない場所を選びましょう。

      自分で動くことができない愛犬の場合は飼い主が特に気を付けて、直射日光を避けるようにしてください。

      遮光カーテンを活用して日光を遮断するのも良い方法です。

       

      夏はエアコン以外の暑さ対策も取り入れるのがおすすめ


      夏はエアコン以外にも暑さ対策を取り入れるのがおすすめです。

      上に乗ると冷却効果があるマットなどの冷却グッズを活用すると愛犬は快適に過ごすことができます。

      ただし、一部の保冷剤に使用されているグリエチレングリコールは、動物が食べると中毒症状をきたしてしまうので要注意。愛犬がイタズラをしても大丈夫なグッズを選びましょう。

       

      犬の身体が冷えすぎないよう気を配ろう

      犬の身体が冷えすぎないよう気を配ろう
      犬は基本的に暑がりですが、とにかく冷やせばよいというわけではありません。体が冷えすぎないように注意してやる必要があります。

      特に高齢の犬は体が冷えやすくなっているので気を付けてあげてください。

      エアコンの風が直接当たらないようにする、おなかにタオルケットをかけるなどの冷え対策を行うのがおすすめです。

      綿の服や腹巻を着せてあげるのも良いでしょう。

      ただし、服や腹巻を着用した愛犬が「ハァハァ」と呼吸するようなら「暑い」と感じているということなので、脱がせてください。

      犬にとって快適な冬の室温は何度?温度管理のポイントは?

      犬にとって快適な冬の室温は23~26度。温度管理のポイントは?
      犬が快適に過ごせる冬の室温は23~26度が目安です。

      体温調節をする機能が低下している高齢の犬は冷えやすいので、家の中でも服を着せたり、腹巻をしたりすると良いでしょう。

      ベッドにも温かいブランケットを入れる、湯たんぽを用意するなど心地よく過ごせる工夫をしてあげてください。

      太陽の光が入る場所で日光浴をさせてあげるのもおすすめです。

       

      温度管理の注意点


      犬にとっては温度管理だけでなく湿度管理も重要!

      犬にとっては温度管理だけでなく湿度管理も重要!
      一般的に犬は体温を下げることが苦手と言われています。

      犬は人ほど汗をかかないことが多く、汗の水分を気化することによって体温を下げる機能(気化熱)が低いのです。

      湿気が高いと洗濯物が乾きにくくなるように、部屋の湿度が高くなればなるほど体温を気化熱で下げることが難しくなってしまいます。

      そのため、愛犬が効果的に体温調整できるように湿度は50%前後に保つことが必要です。

      梅雨の時期や夏場は除湿器やエアコンのドライ機能を使い、余分な湿気を排出しましょう。

      また、冬の乾燥も犬の呼吸器に負担をかけるので、乾燥がひどくなってきたら加湿器を使って湿度をコントロールしてください。

       

      犬のいる高さの温度が適温か確認しよう

      犬のいる高さの温度が適温か確認しよう
      エアコンの風は部屋全体や、愛犬がいる床付近には届いていない場合があります。

      エアコンの温度設定を過信しすぎず、愛犬がいる場所の温度が適温になっているか必ず確認しましょう。

      まとめ

      犬が過ごしやすい室温は犬種や年齢、体調などによって異なります。

      愛犬が「暑い」「寒い」と感じている様子はないか、常にコンディションのチェックをしながら温度管理をするようにしてください。

      また、温度管理だけでなく湿度管理もとても大切ですので、こまめにチェックしましょう。

      日々、快適な室温と湿度の中で過ごさせてあげることが愛犬の健康維持につながります。

      大切な家族である愛犬に元気で長生きしてもらえるよう、愛犬の様子に気を配りながら「適温」を探っていきましょう。

      監修/獣医師 丸田香緒里(アニマルライフパートナー院長)
      執筆/MyBESTiee編集部

       

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