【獣医師執筆】膀胱炎、健康診断について

【獣医師執筆】膀胱炎、健康診断について

膀胱炎には細菌性や特発性のものがあります。
膀胱炎は、全年齢で起こりうる病気です。

 

執筆者

獣医師 竹野まりこ(たけの まりこ)
まりこ動物往診所 院長
北里大学 卒業後、産業動物・小動物臨床・家畜衛生・家畜飼育管理・民間企業など幅広い経験を経て、2018年より予防医療や、在宅ケアを中心としたご自宅や飼育場所への訪問させていただく移動型の往診専門動物病院を富山県内にて本格的にスタート
獣医師業同様、長年つづけているライフワークとして和太鼓演奏があります。さまざまなボランティア演奏活動や様々な舞台での演奏から往診診療や和太鼓を通して出会った多くの方々から、刺激と気づきを常に頂き、日々研鑽の糧となっています。
【HP】まりこ動物往診所

 

動物たちの膀胱炎

膀胱炎の症状としては、頻尿、血尿、排尿困難、排尿痛、トイレ以外での排泄、二次的におこる尿道閉塞などが見られます。

細菌性膀胱炎は、通常無菌的な膀胱内へ細菌が逆行感染することでおこります。尿道が長いオスよりもメスがなりやすい傾向にあり、犬では尿路感染症が主に関係し、猫では糖尿病や副腎皮質機能亢進症、慢性腎臓病、Felv/FIVなど基礎疾患がある場合もあるため、膀胱炎を疑う際には、検診など定期的に受診し他の病気がないかも見てあげましょう。

 

特発性膀胱炎とその原因

特発性膀胱炎は、一般的に猫にはもっとも多いといわれており、その原因は動物を取り巻く環境的な要素が大きく、ストレスの強い生活をすることで発症します。特に飲水量が少なくなるようなドライフードのみの食生活や、飲水量が減少する季節の変わり目、トイレが清潔でない(気に入らない)、排尿を我慢させてしまう環境、肥満や神経質な性格なども要因としてあげられます。最近では飼育環境によるストレスや、食生活が原因のヤギの膀胱炎や尿石症(ひどい場合、尿閉になることも)も往診時によく見かけます。

 

検診受診で早期発見を

十分な飲水量の確保や、ストレスの少ない環境づくりなど、今一度振り返ってみてあげてください。往診では、ご自宅の飼育環境やいつもの動物たちを直に飼い主様と同じ目線で獣医師が共有できるので、一緒に考え問題解決に取組めます。お気軽にご相談ください。

また、年1~2回の定期的な健康診断(尿検査も含めて)は、症状が出る前の健康な個々の身体の状態(基準)を知ることでその子の病気の早期発見にも役立ちます。ぜひ、定期的な検診受診をお勧めします。

 

編集部より

MyBESTieeが制作・編集をさせていただいている、往診獣医師協会様の情報誌「Cerca」から竹野先生のコラムをご紹介させていただきました。

人間も身近な膀胱炎、わたしも何度かかかっているのですが、痛いんですよね…。それだけではなく、ひどくなることや、他の病気の可能性なども。
愛犬にそのような思いをさせないよう生活環境の見直しをしていきたいと感じました。
Instagramでもブログの紹介をしているので、ぜひ投稿にご感想やお話を聞かせていただければと思います。

Cerca」は3ヶ月ごとに会員獣医師の先生方によるコラムを中心に、飼い主様にとって有益な情報をお届けしております。

Cerca」は先生方による直接配布に加え、宿泊施設やカフェ、トリミングサロン等、順次設置先を拡大しておりますので、お手に取っていただけたらうれしいです。

往診獣医師協会様のホームページでは、往診専門動物病院の検索や、おうち看護の工夫など役立つ情報が掲載されていますので、すぐに往診治療を必要とされていない飼い主様もご参考になさっていただければと思います。

👉往診獣医師協会ホームページ

 

執筆/竹野まりこ先生(まりこ動物往診所院長)
編集/MyBESTiee編集部

 

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