【獣医師執筆】皮膚病も往診を頼めますか?

【獣医師執筆】皮膚病も往診を頼めますか?

皮膚病に悩まされている犬猫が多い昨今、「皮膚病も往診頼めますか?」とお問合わせをいただくことがあります。

 

執筆者

獣医師 朝井鈴佳(あさい すずか)
メープルファミリー動物病院 院長
大学院卒業後は、ダルハウジー大学(カナダ、ハリファックス市)医学部生理物理学分野で、脳内における伝達物質の研究に専念。2008年帰国後、愛知県内の動物病院に勤務。その傍ら名古屋市立大学大学院医学研究科免疫学分野特任助教、まつかげ看護専門学校講師、名古屋夜間救急センター非常勤獣医師などを兼ねる。前職は愛知県内の動物病院院長(2019年に売却)。2021年現在、大学院生の頃から通算15年以上の小動物臨床経験となる。2021年9月 往診専門メープルファミリー動物病院 開院
【HP】メープルファミリー動物病院

 

皮膚病も往診頼めますか?

緊急でも重病でもないのに往診頼んでいいのかな?と言うことなのですが、

答えは「イエス!」です。

これまでに往診で出会った皮膚病の犬猫の中には、車に乗るだけで下痢や嘔吐する子、動物病院だと震えが止まらない子、車に乗せるのも大変な超大型犬や高齢の子たちがいます。

またお子さんが小さくて動物病院に行く時間がない飼い主様や、運転免許証を返納されて動物病院に行く手段がない飼い主様など、往診ご依頼の理由は様々です。

でも、そのような明確な理由がなくても皮膚病の往診はしています。

 

たくさんのお話とヒント

皮膚患部の診察をしながら、ご自宅でたくさんのお話をしていると、環境や食べ物などの見直しのヒントも出てきます。

その結果、皮膚症状の良化だけでなく体質改善にもつながり、徐々に犬猫が元気になってくることもよくあります。

また先日ご依頼があったのは、急に皮膚が真っ赤になった子の往診です。
実はホットカーペットによる低温やけどだったのですが、その場で原因がわかり早急な対応ができたので、大事には至りませんでした。
(低温やけどは命に関わるケースもありますので、皆様くれぐれもお気を付けください。)

 

往診のハードルは高くない

ご依頼を受けても日程や場所、犬猫の性格などを総合的に考慮した結果、心苦しくもお断りする場合もあります。

でも、往診のハードルはそんなに高くありません。

「往診してもらえるかな?」と迷ったら、まずは気軽に問い合わせていただくことがとても大切だと思います。

 

編集部より

MyBESTieeが制作・編集をさせていただいている、往診獣医師協会様の情報誌「Cerca」から朝井先生のコラムをご紹介させていただきました。

“往診のハードルは高くない” 、獣医師の先生からこのような言葉をもらえると心強いですよね。

Cerca」は3ヶ月ごとに会員獣医師の先生方によるコラムを中心に、飼い主様にとって有益な情報をお届けしております。

Cerca」は先生方による直接配布に加え、宿泊施設やカフェ、トリミングサロン等、順次設置先を拡大しておりますので、お手に取っていただけたらうれしいです。

往診獣医師協会様のホームページでは、往診専門動物病院の検索や、おうち看護の工夫など役立つ情報が掲載されていますので、すぐに往診治療を必要とされていない飼い主様もご参考になさっていただければと思います。

👉往診獣医師協会ホームページ

 

執筆/朝井鈴佳先生(メープルファミリー動物病院院長)
編集/MyBESTiee編集部

 

 

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