【獣医師執筆】ズーノーシスってなんだ?

【獣医師執筆】ズーノーシスってなんだ?

「ズーノーシス」とは「人と動物の共通感染症」です。私たち獣医師は、ズーノーシスについて大学で学びます。

執筆者

獣医師 大場 三緒子(おおば みおこ)
みおライズ企画 院長 
母親の介護で公務員を退職、臨床の獣医師として2018年に往診専門動物病院みおライズ企画を開設
【HP】みおライズ企画

 

ズーノーシスとは?

「ズーノーシス」とは「人と動物の共通感染症」です。
私たち獣医師は、ズーノーシスについて大学で学びます。往診の場合、患者さんの生活環境や家族形態を多く知ることができ、「ズーノーシス」、もしくは、この病気を心配している飼い主に出会います。

 

トキソプラズマ症の相談

先日、妊婦さんから「トキソプラズマ症」について相談されました。
「妊娠中は猫と接してはいけないの?うちの子と暮らせないの?」
この病気は、トキソプラズマという寄生虫の感染が問題となります。過去にトキソプラズマに感染したことが無い妊婦が感染すると、胎盤を通過し胎児に感染し、水頭症、精神運動機能障害など引き起こします。産まれた子は、一生この病気と向き合わなければなりません。

 

感染のリスクと対策

感染の原因は、非加熱の肉の生食や猫の糞中の虫体が口に入ってしまうことですが、猫が危険だから排除という安易な判断は間違っています。猫のトキソプラズマ抗体保有率、初めて感染した猫が糞便中に排出する期間(約10日間)や猫の寿命から算出すると、猫一個体から暴露する確率は約0.03%です。 必要なことは、猫を排除することではありません。「妊娠中は肉の生食をしないこと」「猫を触った後、猫のトイレを片付けたら手をしっかり洗うこと」です。

 

知識で安心を守る

「トーチの会」で検索されますと、妊婦中にユッケを食べて、感染し胎児が障害を負ってしまった方が立ち上げた患者会のサイトがあります。往診は、人と動物が安心して共存するための「知」を届ける大きな役割があると思っています。どうか知で血を守ってください。

 

編集部より

MyBESTieeが制作・編集をさせていただいている、往診獣医師協会様の情報誌「Cerca」から大場先生のコラムをご紹介させていただきました。

妊娠中の感染症、とても怖いですね。知らないうちに感染し、のちのち影響が出てしまうことは避けたいものです。愛犬や愛猫と一緒に安心して暮らしていけるよう知識を得ることは、愛するお子さんにとっても、とても重要なことですね。

Cerca」は3ヶ月ごとに会員獣医師の先生方によるコラムを中心に、飼い主様にとって有益な情報をお届けしております。

先生方による直接配布に加え、宿泊施設やカフェ、トリミングサロン等、順次設置先を拡大しておりますので、お手に取っていただけたらうれしいです。

往診獣医師協会様のホームページでは、往診専門動物病院の検索や、おうち看護の工夫など役立つ情報が掲載されていますので、すぐに往診治療を必要とされていない飼い主様もご参考になさっていただければと思います。

👉往診獣医師協会ホームページ

 

執筆/大場 三緒子先生みおライズ企画
編集/MyBESTiee編集部

 

 

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