高齢なワンちゃんネコちゃんの往診では、手術や抗がん剤治療を受けつつ自宅でフォローをするケースと積極治療をせず緩和ケアに努めるケースがあります。
執筆者 獣医師 長江 嶺(ながえ れい)金乃時アニマルクリニック 院長 酪農学園大学獣医学群獣医学類卒業後、麻布大学大学院にてがん遺伝子について研究。東京動物医療センター (東京都) および てるてるアニマルクリニック (神奈川県) での臨床勤務を経て、動物だけでなくその子と毎日を過ごす飼い主自身の生活の質も高めていけるような存在でありたいとう思いから金乃時アニマルクリニックを開院。 |
通院の苦労と在宅ケアの悩み
中でも根治や長期の延命が難しい場合、特に移動が困難な大型犬では、通院をする苦労と在宅ケアの不安との板挟みに悩む方も多くおられます。
在宅ケアの疑問と奮闘
実際に往診をしていると、「これは痛みによる行動なのか」「根本治療ができないとしても、急変した場合なにかしてあげられることはあるのか」そういった疑問を抱えながら飼い主さんが在宅でのケアに奮闘されていることを痛感します。 がん=必ず痛みがあるわけではありませんし、痛みの他にも倦怠感や吐き気、下痢など様々な症状に都度対処していかなくてはなりません。 例えば体位変換ができない犬の息が荒くなった時、痛みなのか、呼吸苦なのか、排尿を我慢しているのか、その判断は試行錯誤でわかることもありますが、一番長い時間その子と一緒にいる飼い主さんや、自宅での様子を知る獣医師にしか感じられない変化もあるかもしれません。
往診と病院の使い分け
往診か病院かを選択する時、どちらかに絞らなければいけないと考える飼い主さんもおられますが全くそのようなことはありません。 手術や入院は病院で、自宅でもできることは往診でと思っていますので、その子や飼い主さんにとって一番楽な選択をしていただければと願っています。
編集部より
MyBESTieeが制作・編集をさせていただいている、往診獣医師協会様の情報誌「Cerca」から長江先生のコラムをご紹介させていただきました。
愛犬たちの痛みや苦しさ、変化に気づいてあげられるのは一番近くにいるわたしたちです。そして、往診してくれるからこそ普段の様子を知る獣医師さん。手術や入院となった場合にも往診の先生と連携が取れていればとても安心ですね。
「Cerca」は3ヶ月ごとに会員獣医師の先生方によるコラムを中心に、飼い主様にとって有益な情報をお届けしております。
先生方による直接配布に加え、宿泊施設やカフェ、トリミングサロン等、順次設置先を拡大しておりますので、お手に取っていただけたらうれしいです。
往診獣医師協会様のホームページでは、往診専門動物病院の検索や、おうち看護の工夫など役立つ情報が掲載されていますので、すぐに往診治療を必要とされていない飼い主様もご参考になさっていただければと思います。
執筆/長江嶺先生(金乃時アニマルクリニック) 編集/MyBESTiee編集部 |
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