【獣医師執筆】検診とお手入れもおうちでストレスなく

【獣医師執筆】検診とお手入れもおうちでストレスなく

猫ちゃんより通院がしやすいわんちゃんはターミナルケアでの往診が多いと思われるかもしれません。しかし予防や定期健診も同様に多い依頼です。日々の健康管理に往診を役立てている子をご紹介します。

執筆者

獣医師 鈴木 愛弥(すずき まみ)
虹の橋どうぶつ病院 院長
2012年日本獣医生命科学大学 獣医学部獣医学科卒、​​さいたま市の動物病院にて一般診療を経験したのち、救急医療(二次診療施設)やペットショップ併設型の予防医療に特化した動物病院にも勤務。2020年7月〜同年12月 川口市内の救急センター夜間非常勤、2020年9月~獣医師がご自宅へ診療に伺うことで飼い主様とペットのストレスを少しでも減らせたらとの思いから、往診専門動物病院として『虹の橋どうぶつ病院』を開業。2020年12月~埼玉県内の動物病院非常勤。日本獣医がん学会所属・往診獣医師協会理事
【HP】虹の橋どうぶつ病院

日々の健康管理に往診を

写真は14歳のヨークシャテリアのあめちゃん(仮名)。心臓病のため血圧のお薬を飲んでいます。かかりつけの病院はあるが真夏の外出が心配なので往診で薬の処方と爪切りを、という依頼でした。

ちなみに「病院では大暴れして先生や看護師さんを困らせてしまうんです」とのこと。確かに、あめちゃんは飼い主さんに抱っこされていても激しく動いてしまい爪切りがとっても大変でした。そこで、おやつを食べるのに集中している間に爪切りと足裏のバリカンをやる作戦に。毎回、飼い主さん2人+獣医師の3人がかりですが、お手入れがおうちでストレスなくでき(ついでにおやつも食べられて)、飼い主さんもあめちゃんも大変喜んでくださいました!

 

 

往診検査のメリット

また、往診では落ち着いて検査を受けられることもメリットの一つです。心拍数や血圧を測るときに緊張していると数値が高く出てしまうのですが、自宅でリラックスしている時に測れるので、病院内よりも正確に測定できます。暑い季節だけ往診でということだったのですが、以来、毎月のお手入れと健診をご自宅で行っています。

 

病院との併用で負担を減らそう

このようにかかりつけ動物病院と往診を併用することで、通院の負担を減らし、病気の早期発見にも役立つと考えています。少しでも気になることがあれば、まずはワクチン接種や健診などで往診獣医師にご相談ください。

 

編集部より

MyBESTieeが制作・編集をさせていただいている、往診獣医師協会様の情報誌「Cerca」から鈴木先生のコラムをご紹介させていただきました。

往診検査のメリットをお聞きし、とても納得してしまいました。飼い主さんも愛犬さんも検査時やお手入れの時にリラックスしているに越したことはありませんよね。

Cerca」は3ヶ月ごとに会員獣医師の先生方によるコラムを中心に、飼い主様にとって有益な情報をお届けしております。

先生方による直接配布に加え、宿泊施設やカフェ、トリミングサロン等、順次設置先を拡大しておりますので、お手に取っていただけたらうれしいです。

往診獣医師協会様のホームページでは、往診専門動物病院の検索や、おうち看護の工夫など役立つ情報が掲載されていますので、すぐに往診治療を必要とされていない飼い主様もご参考になさっていただければと思います。

👉往診獣医師協会ホームページ

 

執筆/鈴木愛弥先生虹の橋どうぶつ病院院長)
編集/MyBESTiee編集部

 

 

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