慢性腎臓病は犬猫ともに患う病気で、現在のところ完治する病気ではありません。早期に発見、治療を開始することで進行を緩やかにすることが重要となります。
執筆者 獣医師 齋藤 亨(さいとう とおる)往診専門 ルル動物病院 院長 帯広畜産大学畜産学部獣医学科卒業、兵庫県にて公務員獣医師を経験後、兵庫県内動物病院、千葉県佐倉市内動物病院にて勤務。現在も千葉県佐倉市内の動物病院に週3日勤務しながら往診専門ルル動物病院を開業。佐倉市や八千代市を中心に、千葉県北西エリアにてペット向け往診サービスを実施。 |
慢性腎臓病とは
水をよく飲むようになった、尿が薄く量が多くなった、食欲不振が続く、吐くことが多くなった、といった様子が見られることがあります。このような症状がある場合には慢性腎臓病以外の疾患も考えられますので受診していただくことをお勧めします。
症状と診察のすすめ
脱水しがちになる慢性腎臓病では体調を維持するうえで点滴は有効な治療のひとつになります。なかでも皮下点滴は練習をしていただくことで飼い主様自身がご自宅で実施することもできるため、 飼い主様と動物の通院の負担を考えてご自宅での皮下点滴を勧められる機会もあるかと思います。
通院のストレスを減らす
往診で皮下点滴を実施させていただく理由の多くは動物にとって通院がストレスになっているので自宅で点滴をしてほしいというものです。ただ飼い主様自身で皮下点滴をできる場合でも不安、怖いなどの理由で往診を希望されることもあります。
闘病生活のサポート
また、皮下点滴を実施する特定のご家族が動物に嫌われてしまう場合があります。動物のために行っている皮下点滴でご家族が嫌われてしまうことは闘病生活をより辛いものとしてしまいます。長い闘病生活になることも多い慢性腎臓病です。辛い思いをしながらの闘病生活は飼い主様はもちろん動物にとってもよくありません。精神的な負担の軽減や良好な家族関係の維持というのも長い闘病生活を続けていくうえで重要になります。
毎回ではなくても時々代わりに皮下点滴してほしい、不安なので皮下点滴の指導を改めてしてほしいなどのご要望でも構いません。ご自宅での闘病生活に負担を感じた時、気軽に最寄りの往診獣医師にご相談いただければと思います。
編集部より
MyBESTieeが制作・編集をさせていただいている、往診獣医師協会様の情報誌「Cerca」から齋藤先生のコラムをご紹介させていただきました。
「完治する病気ではない」ドキッとする言葉ですね…。腎臓に負担をかけないためのバランスの取れた食事、新鮮なお水、普段のおトイレチェックなどできることをしつつ、獣医師の先生に早期に相談ができるよう愛犬を見守っていきたいですね。
「Cerca」は3ヶ月ごとに会員獣医師の先生方によるコラムを中心に、飼い主様にとって有益な情報をお届けしております。
先生方による直接配布に加え、宿泊施設やカフェ、トリミングサロン等、順次設置先を拡大しておりますので、お手に取っていただけたらうれしいです。
往診獣医師協会様のホームページでは、往診専門動物病院の検索や、おうち看護の工夫など役立つ情報が掲載されていますので、すぐに往診治療を必要とされていない飼い主様もご参考になさっていただければと思います。
執筆/齋藤亨先生(往診専門 ルル動物病院) 編集/MyBESTiee編集部 |
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